NHK「ぼやき川柳大賞」を獲る方法

兵庫県のペンネーム「落ちこぼれ」がボツ続きの体験を赤裸々に綴ります。

テレビでぼやき川柳を放送したこともあった

[番組ピックアップ]「テレビdeぼやき川柳」NHK総合 2007/09/20 大阪読売新聞 朝刊 《関西交差点》 ◇金曜 後5.15(21日は大相撲放送のため休止します) ◆ひとひねり音声だけでも笑えます 金曜日の夕方、街が週末気分に沸き始めるころ、NHKの…

新進気鋭の川柳作家、大西先生を紹介した1996年の朝日新聞の記事

1996年10月7日 朝日新聞夕刊 川柳作家の大西泰世さん 17字の死とエロス(人間往来) 身を反らすたびにあやめの咲きにけり 真ん中を蝋(ろう)が流れるまっぴるま 月光に泡立つ死者の未来なり なまめかしさが漂う一方、死を意識させる句の群れがある。川柳…

俳句と川柳の違い

俳句と川柳はどう違うのかとよく言われます。 個人的には季語が必要で、花鳥風月を詠み、一見「それがどうした?!」というところに視点を定め、抒情性や人生の無常を謳うのが俳句だと思います。笑いを求めるものではありません。俳句には「や」「かな」「け…

2012年、日本経済新聞の夕刊から

世を映す川柳(6)週1回、笑顔届ける、ぼやき声(広角鋭角) 2012/06/25 日本経済新聞 夕刊 毎週土曜日午後3時すぎ。決まったフレーズで番組は始まる。武器も持たない金もない、権力も持たない庶民の唯一の抵抗手段はぼやき川柳、ぼやせん――。 NHK大阪…

ラジオ深夜便に移行後、日本経済新聞に載った記事

川柳作家大西泰世さん――「ぼやき」17文字の宇宙に、人情の機微、関西弁の深み(関西のミカタ) 2021/04/14 日本経済新聞 大阪夕刊 ■「ぼやき川柳」はNHK大阪放送局発のラジオ番組で四半世紀続く人気コーナー。選者を務める川柳作家の大西泰世さん(72…

ぼやき川柳の大賞句をまとめた本を出版したい

ぼやき川柳の大賞句をまとめて一冊の本にしてほしいという要望は、「土曜ほっと」の放送当時からもありました。今でも全国に根強いと思います。どこかの出版社が手掛けたら相当数売れるのではないでしょうか。 なぜ実現しないのか。逡巡する理由はまず著作権…

「土曜ほっと」が終わることを惜しむ読売新聞の記事

「かんさい土曜ほっとタイム」が終わり、ぼやき川柳は「ラジオ深夜便」に移ることになった。読売新聞にこんな記事が載った。 ほんわか関西弁 聴き納め NHK「異色」ラジオ番組 16日終了 2019/03/14 大阪読売新聞 朝刊 ◆23年間「元気もらった」 標準語…

大西先生が短大で川柳講義をすることになったと報じた朝日新聞

1990年3月4日付 朝刊 2社 スナックママ、短大で川柳講義 姫路の大西さん、感性に評価【大阪】 スナックのママが、仕事の合間に詠んだ川柳のユニークさを認められ、大学の教壇に立つ。姫路市福中町でスナック「文庫ヤ」を経営する大西泰世さん(41)。神戸…

大西先生を取り上げた朝日新聞の夕刊

大西泰世さん 川柳作家(Who’s Who) 【大阪】 身を反(そ)らすたびにあやめの咲きにけり 真ん中を蝋(ろう)が流れるまっぴるま なまめかしさの漂う作品である。一方で、 月光に泡立つ死者の未来なり といった「死」を意識させる句の群れがある。 …

佐藤誠アナウンサーを紹介した読売新聞の記事

リスナーに寄り添い20年 NHKラジオ「かんさい土曜ほっとタイム」 2015/06/06 大阪読売新聞 夕刊 4ページ ◎ええやん! かんさい ■SAT Pleasure プレジャー ◆高齢者ら 毎週便り2000通 NHK大阪放送局制作の土曜午後のラジオ番組「かんさ…

大西先生の朝日新聞兵庫版の連載「川柳すること生きること」上・中・下

大西先生が書かれた文章が見つかりました。上・中・下と3回の連載です。 朝日新聞1991年1月9日付 朝刊 兵庫版 川柳すること生きること:上 記・川柳作家 大西泰世 兵庫 コスモスの白へ連なる瞳かな 泰世 姫路の川柳作家大西泰世さん(41)が、神戸山手女…

大西泰世先生のプロフィール

ここで大西泰世先生はどういう人なのかについて書く。1949年兵庫県姫路市生まれ。兵庫県立姫路工業高校デザイン科卒業。兵庫県立大学非常勤講師。NHK文化センターなどの講師。全日本エコロジーほか選者。26歳から川柳を始めた。 「現代川柳ハンドブ…

女性キャスターのプロフィール

西川かの子さんは漫才師で元参院議員西川きよしさんと西川ヘレンさんの長女。1974年大阪府堺市で生まれ、箕面市で育つ。2000年に芸能界入り。「ぼや川」には2005年から出演。途中、出産で休んだこともあった。著書に「晴れときどき西川家」(2…

佐藤誠アナウンサーのプロフィール

あうんの呼吸で大西先生と軽妙なトークを繰り広げた佐藤誠アナウンサーについても紹介したい。佐藤アナは1948年大阪府吹田市の出身。関西学院大を出て71年にNHKに入局した。2005年から嘱託職専門委員として大阪局に在籍し、07年度で60歳定…

地震で放送がなくなる不運

ぼやき川柳は毎週土曜日の午後3時5分から始まっていた。しかし年五十二回もあったわけではない。プロ野球日本シリーズの中継とかラグビーの日本選手権、あるいは春のセンバツ、夏の選手権と高校野球の全国大会期間中は休みになった。そうすると年間40回…

音ですんなり情景を思い浮かべられるのが名句

ラジオ川柳をつくるときに一番気をつけることがあります。それはとても単純だけれども大事な心掛けです。「耳で聞いてとっさに情景を思い浮かべられる」句を目指すということです。日本語には同音異義語がたくさんあります。たとえば「きょうちょう」と言わ…

ラジオ深夜便に移行

2019年4月、「ぼやき川柳」が「かんさい土曜ほっとタイム」から「ラジオ深夜便」に移った。第1、第2、第3金曜日の午後11時台だ。佐藤アナの代わりを第2土曜を中村宏アナ、第1、第3土曜を住田功一アナが務めるようになった。選者は余人をもって…

ぼやき川柳、過去の入選句一覧

入選句一覧です。ところどころ期間が空いています。この間はすべてボツでした。鬱々として暮らしました。 (放送日の西暦年・月・日、お題、作品の順、大賞のときは大賞と書き添えてあります) 2013 3 2 お題「招く」 「ドアホンに映るとみんなカバに…

ぼやき川柳大賞になった私の句

これまでの大賞句とそれにまつわるエピソードを紹介します。ただの自慢話ではありません。これらをはるかにしのぐボツがあったことをまず強調させてください。大賞をもらうために私は必死で努力をしましたし、何度も悔し涙を流しました。 1 「俺が先私が先…

冠句の会で「もしかして貴方が?!」

ぼやき川柳でラジオに出たりしていると驚くようなことがたまにある。最初の驚きは二〇一六年秋ごろだったか、「冠句」の集まりで起きた。 冠句とは五七五の上五をあらかじめ決めておいて、残り中七、下五を個々人が付けてその出来栄えを競い合う遊びだ。私は…

三度目の公開放送では大賞ならず

2年3カ月ぶりにNHK大阪ホールで公開生放送があった。二〇一七年五月二十七日のことだ。この日、私は大賞になれなかった。自宅のラジオに予約録音を準備して出かけていったが、前回の公開録音で大賞に輝いてしまったこともあって、最大の目標を達成して…

番組終了の衝撃

もうすぐ平成が終わろうとする2019年2月23日、「3月16日をもっての番組を終了すること」が佐藤アナから発表された。よくよく聞いてみると「かんさい土曜ほっとタイム」という番組自体が終了することになり、1コーナーである「ぼやき川柳アワー」…

用意したもの

川柳ほど安上がりな趣味はないのではないか。碁会所に通う囲碁や将棋と同じくらい安価な趣味だ。基本的には紙と鉛筆さえあればいい。俳句のように季語辞典が要るわけでもない。吟行に行かなくても川柳は作ることができる。極端な話、人は棺桶に片足を突っ込…

初めて公開放送に行く

NHK大阪放送局の1階にある「BKプラザ」というイベントスペースで公開放送があるので行ってみようと思ったのは2013年の年末、12月21日のことだった。地下鉄谷町線の谷町四丁目駅から徒歩数分だった。100人くらいしか入れないが、入場自由で…

初めての入選

私が初めてぼやき川柳に投句したのは2013年3月のことだった。ふと思い立って、番組のホームページから送った。「招く」というお題に、「ドアホンに映ればみんなカバになる」(兵庫県・落ちこぼれ)。ドアホンを押した来客に室内のモニターから「はい」…

優勝カップを自分でつくる

何度か大賞をいただくようになった頃、誕生日がめぐってきた。妻が「今度の誕生日祝いのプレゼントは何がいい?」と聞いてきた。僕は「ぼやき川柳の大賞句を吊るすことができる優勝カップがほしいなあ」と答えた。妻はインターネットで賞牌、賞杯、メダル、…

「ぼやき川柳」の歴史

ここでぼやき川柳の歴史について触れておく。現在、NHKラジオ第一「関西発ラジオ深夜便」(第1・2・3金曜日午後11時台)で放送されているぼやき川柳はもともと土曜日午後1時5分から始まる「かんさい土曜ほっとタイム」という番組の一コーナーだっ…

「ラジオ深夜便」でもついに大賞

「ぼやき川柳」が第1~3金曜日午後11時台の「ラジオ深夜便」に移ったのは2019年4月だった。それまでは約100句が読み上げられて、6句前後が大賞に選ばれていたが、放送時間が短くなり、お題は二つから一つに減り、50句弱しか読み上げられなく…

ボツつづきは人生そのもの

「土曜ほっと」では毎週100句も読まれたんだから、それこそ猫も杓子も読まれたんじゃないか。あるいは自分の才能をもってすれば当然、読まれただろうと思う人は多いと思う。そういう人がもし我々と同じ挑戦をしたとすると、天狗になっているその鼻を早晩…

どうしてもかなわない天才川柳作家

「土曜ほっと」のぼやき川柳には知る人ぞ知る常連さんがいた。全国から2千通もの応募があって、100人ほどが読まれる中に、ほぼ毎週のように読まれ、一カ月に一回くらいは当然のように大賞をかっさらっていく猛者。私はこの人をひそかに「天才」と呼び、…