2025年11月7日、実に5年ぶりに大賞をいただいた。コロナ禍を経ての長い道のりだった。夜の「ラジオ深夜便」に「ぼやき川柳」が移行してから、大賞をいただくのはこれが2度目。昼の放送の頃と合わせると19回目の受賞となった。我ながら涙ぐましい努力をしたが、一向に結果を伴わず、一時は投句を忘れることさえあった。気が付くと水曜日午後7時を過ぎているのである。ふと我に返ってここまで堕落したかと情けなくなった。「ぼやき川柳に老後を賭ける」とまで意気込んでいた自分がこのていたらくとは……。さて、5年ぶりの受賞で驚いたことがある。それは記念品の変化である。以前ならNHK大阪放送局からA4判が入る茶封筒でクリアファイルとオリジナルボールペンと簡易の手帳、あるいはそれ以前ならハンカチタオル(どーもくんなど)が届いていた。ところが今回届いたのは、ただの速達はがき1枚だったのだ。「ただの」という言い方は失礼かもしれない。ちょっと凝ったはがきだった。それが写真のとおり。通信面には表彰状をはがきサイズに縮小して、大賞句と受賞を称える言葉、大西先生のお名前が書いてある。宛名面には「おめでとうございます。また投句してください」という意味のことを書いてある。いずれにしても記念品がただの(やっぱりそう書いてしまうなあ)はがき1枚になってしまっていたのだ。これは洒落?貧乏? 期待して待っていた側に相当の落胆をもたらすものだった。ラジオ業界が斜陽化したからだろうか、賞品にお金を回せなくなったからだろうか。いずれにしてもこれをわざわざ速達にした意味が分からない。経費節減が主眼なら普通郵便でいい。急いで届けることもなかったのではないか。さてぼやくのはこのへんまでにして、とりあえずいただけるものはありがたくいただくことにした。ちょうど百均で買ってあったフォトフレームがあった。透明で縁のないポストカード・タイプだ。それに入れて部屋に飾ると、にわかに喜びがあふれ出てきた。改めて家宝にしようと思った。


